私は2022年4月より、中国の日本人学校で勤務しています。私は、3月にオンラインでの面接を受けて採用されました。現在一緒に働く日本人学校の同僚とはかなり変わった採用ですので、あくまで1人のケースだと思ってください。
日本人学校からのお誘い
私が日本人学校に応募した理由は、現在の学校で働いていた方からお誘いをいただいたからです。コロナ禍でオンラインの勉強会が盛んだったので、定期的にそのような勉強会に参加していました。オンラインの勉強会で日本人学校の方と知り合い、その方の後釜としてお誘いを受けました。
お誘いを受けたのは2月末でした。その当時、私は私立学校の常勤講師として勤務していましたので、前任の学校に迷惑をかかると思いましたが、その学校に退職する旨を伝えたうえで応募することにしました。
3月の採用面接
誘っていただいた方に管理職などに口添え頂きましたが、採用に関しては正規の手順で行われました。まず、海外教育子女財団のその他の学校採用教員募集に募集の要項が掲載されました。その後、応募書類を集めて応募し、書類選考が行われ、書類選考に通過すると1次面接・2次面接に進み、採用されました。
私の場合は、誘ってもらった方のサポートで志望動機書の添削や現在の学校が大事にしていることをHPで十分に調べたうえで応募することができました。
3月の応募のメリットとリスク
3月応募の最大のメリットは、採用されやすいという点です。私の場合は、年度末ギリギリだったこともあり、私以外の応募はありませんでした。応募の際も、卒業証明書などの書類はどうしても期間内に集めれないものは、事前に相談して猶予して頂きました。また、面接などに関しても在職中であることを配慮して、時間の遅い時間帯(17時〜18時)に配慮していただきました。
3月応募のデメリットは、準備する時間がないことです。退職の意思を伝えること(もっと応募が早ければ内定が出てからでも大丈夫ですが…)、応募書類を集めること(最終学歴の卒業証明書や教員免許状)、志望理由書を書くことなどに必要な時間を十分に取れません。授業準備や成績処理を行いながら忙しい中で行うので、相当なストレスがありました。
入職手続き
私は3月上旬に最終面接を受け、3月中旬に内定をいただきました。内定が出たからと言って、赴任できるかどうかは別です。私が必要になった書類は次のものがありました。
- 就業手続用履歴書
- 在職証明書(前職、現職の学校や自治体の証明)
- 外国人体格検査記録様式(中国大使館指定)、レントゲンフィルム
- 雇用同意書
- 犯罪経歴証明書(就労ビザ用)
- 卒業証明書(就労ビザ用)
- ワクチン接種証明書(コロナ禍の防疫体制のため)
学校から「内定」を頂いていても、ビザ申請が通らなければ内定取消しになります。特に緊張したのは、外国人体格検査(健康診断)と犯罪経歴証明書です。どちらも指定の国立病院や警察署で発行することになります。
必要書類が集まり、ビザ申請代行業者とともに中国ビザセンターで指紋の登録などを東京で行いました。日本でのビザ申請や出国手続きなどは、学校指定のビザ申請代行業者にお願いしました。これらの手続きは本来は自分でもできますが、費用がかかりますが、十分にその価値はあります。ちなみに、フライトや中国国内の手続き、住宅の手配などは学校側がすべて手配していただきました。
渡航から隔離生活
3月に内定を頂いて、中国への渡航は7月末でした。コロナ禍で非序に防疫体制が強い時期でしたので、採用時期に関わらず4月でビザ発行はほとんどの方ができず、同時期に採用された方もこの時期の渡航となりました。また、出国前2日間の陰性証明が必要で、陰性証明ができずフライトを遅らせる方もいました。
渡航後は、すぐに10日間のホテル隔離があり、勤務地には高鉄(新幹線)で移動しました。ホテル隔離中は、完全に部屋から出れずに、毎日抗原検査を受けるというものでした。ホテル隔離解除後も、学校に行くことはできず2週間学校手配のマンションでの勤務でした。
赴任の経験
私は、3月の応募でしたが、前任校で3月末まで授業を行いました。また4月からはすぐにオンラインで授業を行います。日本にいながらでもできる分掌の仕事も行いました。8月中旬に出勤できるようになりましたが、その日が後期の初日だったのですごく慌ただしいかったことも覚えています。
赴任までたくさんの重圧やストレスがありましたが、中国ならではの経験もたくさんさせてもらいます。特に、今まで自分の思っていた固定概念が大きく変わりますし、自分の本当にやりたいことを実践できます。海外だからできないこと、海外だからできること、日本人学校だからやるべきことなどたくさんのことを考えることができます。
ぜひ、日本人学校へ応募してみてください。多くの気づきがあるはずです!
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